光栄?令和6年能登半島地震における消防緊急援助隊活動章の授与!

火消し24時

令和6年9月4日緊急消防援助隊活動章を授与しました。

これは令和6年能登半島地震被災地へ派遣された緊援隊の全ての隊員に贈られたものです。

 

この有り余る光栄な活動章

民間のオークションサイトなどで売られているとのことで

この度総務省消防庁国民保護・防災部防災課から

活動章を売ることを控えるよう注意喚起の通知が出されました。

 

一般の人には全く知られていないこの緊急消防援助隊活動章

そして

僕たち消防吏員にもあまり馴染みのない緊急消防援助隊活動章

 

活動章授与の目的
  • 活動隊員の労苦を報いること
  • その出動経歴を表徴すること

 

活動章授与による期待

・活動隊員個々の士気高揚を図ることにより、緊急消防援助隊の活動能力をより一層向上させること

 

上記の目的と期待から緊急消防援助隊活動章が授与されるわけです。

※今回の能登半島地震に限らず過去の派遣においても授与されています。

 

 

今回の令和6年能登半島地震緊急消防援助隊を見てみると

派遣された都府県隊

  • 群馬県
  • 埼玉県
  • 千葉県
  • 東京都
  • 神奈川県
  • 新潟県
  • 富山県
  • 福井県
  • 山梨県
  • 長野県
  • 岐阜県
  • 静岡県
  • 愛知県
  • 三重県
  • 滋賀県
  • 京都府
  • 大阪府
  • 兵庫県
  • 奈良県
  • 和歌山県
  • 鳥取県

が県隊として出動。

市町村で見れば287の自治体消防(航空隊を含む)が出動し

延べ16,421人の隊員が能登半島へ派遣されて来ました。

 

 

この16,421人の隊員のうち

一体何人の隊員が

派遣されたことの意義を感じたのでしょうか。

活動を通じて被災者さんを救い守れたと実感したのかな。

 

果たして

活動を通じた労苦とはなんだろうか。

出動経歴の表徴とはなんだろうか。

 

僕個人の気持ちとしては

消防やってます!

という形ばかりのパフォーマンスで全く活動がなく

役に立てない自分たちが情けなくて申し訳なくて

悔しい想いをしたという「労苦」だけが残った

恥ずべき「経歴」だと思っています。

 

被災地の現状を目の当たりにした

16,421の派遣隊員のうち

どれだけの隊員が

その後能登半島へ戻り

その復旧と復興への支援にあたったのでしょうか。

 

今回授与された緊急消防援助隊活動章

この光栄なピンバッチの数は最低でも16,421個

ピンバッチ1個あたりいくらかかるのでしょうか。

単価が全く見当つきませんが

1個500円としたら

500円✖️16421=8,210,500円

1個200円だとしたら

200円✖️16421=3,284,200円

 

安く見て320万円で

16,421人の活動隊員を労えるなら安いもんだろ!

って捉え方もあるでしょうが

 

昨年5月の奥能登地震

今年1月の能登半島地震

今年9月の能登豪雨災害

ボランティアとしてずっと能登半島へ支援に入ってきた僕からすると

その予算があるなら他に回してくれよって思います。

 

この活動章が授与されて早1ヶ月

どれだけ多くの活動隊員の士気が上がったのだろうか。

緊援隊の活動能力はどれほど向上したのだろうか。

たった1回の派遣経験で

自然災害の実情をどこまで解るというのか。

想像を遥かに超えてくる自然災害の脅威に

立ち向かう策がどう練られるのか。

 

緊急消防援助隊の派遣には

時間外手当など一人の活動隊員に多額の国費が使われています。

多くの緊急車両が動くことで多くの国費が使われています。

 

体裁だけのカッコ良さはもう必要ない。

僕たち消防吏員は被災地の現状を目に焼き付けて

悔しさを背負いながら被災地へ戻り

浪費した国費以上の支援にあたると良い。

 

誰が良い悪いって話ではなくて

きちんと現実に目を向けて行けば

僕らにはもっと良い活動ができるって思うんです。

 

 

緊急消防援助隊活動章をオークションサイトで売る隊員

売り上げたお金を何に使いましたか?

能登半島への寄付や支援へ向かうための資金とするなら

僕はそれは良いことだと思います。

 

じゃあ

僕は活動章をどうしてるかっていうと。

自室の目のつくところで飾っています。

消防の不甲斐なさを味わった悔しさを

これからも決して忘れないように。

 

 

 

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