僕専属の愛車が故障により長期間修理入庫
本来なら愛車以外の車両に僕が乗ることはほとんどありません。
愛車が無いから浮気するわけではありませんが(^-^;
愛車が無いことを良いことに夜間帯だけ救急車に乗って隊長としての任を務める。
傷ついた傷病者の方と直接に接することができる救急業務は
何年経っても僕にとっては光栄なことでありやりがいを感じる業務である。
隊長の任を交代して間も無く、指令がかかる。
家財を移動させようとした60代女性が、ぎっくり腰のような症状を起こし動けなくなったもの。
と旦那さんからの救急要請でした。
現場に到着すると60代の女性は自宅前の道路に立っており
「もう大丈夫だと思うんだけど、旦那が慌てちゃってね。忙しいのにごめんなさいね。」
と、救急車へ歩いて入ってきた。
車内でバイタルを測定し、医療機関へ収容依頼をかける。
気になったのが血圧の高さだった。
既往歴を聴取するも「高血圧」は無いとのこと。
収容できる医療機関が決まり搬送を開始する。
搬送中も経過観察のためバイタルを測定するわけですが
隊長席(助手席)からモニタを確認すると、再度測定した血圧の値も高かった。
救急救命士が聴く。
「高血圧ではないとおっしゃられましたが、健康診断などは受けていますか?」
奥さんが答える。
「私は主婦だし、いつも元気だから健康診断なんて勿体無いから受けてないのよ。」
救急救命士が伝える。
「旦那さんが心配して救急車を呼んでくれて良かったですね。おかげで高血圧であることに気づけましたもん。まだまだ元気で長生きしてもらわなきゃ。血圧のことも一度先生に診てもらいましょう。」
そんなやりとりを聴いて
すごく胸が熱くなりました。
今起こっている傷病だけではなく
これから起こり得る悲しい傷病さえも救急救命士は優しく説いて、病を予防してくれている。
これだから救急業務は素晴らしい。
火事や救助ほど陽の目を浴びない救急業務ですが
僕にとってはやはり一番重要で、尊ぶべき業務だと思う。
温かく心優しい救急救命士にこそ労いの言葉をお願いします(^-^)
コメント