保護司として初めての名古屋少年鑑別所
保護司を務めていると色んなことを学ぶことができる。
今回は心温まる経験をしたので記録に残しておきます。
僕は今二人の対象者さんを担当させていただいてます。
11月末に突然報される
対象者さんの再犯による逮捕。
正直ショックでした。
毎月2回の面接をずっと重ねてきて互いに信頼が築けてきて
「怒り」について話し合ってきては
「怒り」を無理なく抑えられた話を嬉しそうにしてくれたりして
ちょうど保護観察所への報告書で保護観察期間の緩和措置を打診した矢先でした。
だから余計にショックでした。
けど
僕が選ぶ選択肢はたったひとつ
それでも対象者さんを信じること。
警察署での勾留期間が終わり
名古屋少年鑑別所へ移送されたので今日面会へ行ってきました。
面会へ行く目的は
大切な言葉を直接伝えるため。
逮捕された日に対象者さんの雇用主さんから電話がかかって来ました。
「これで僕たち大人が離れてしまったら彼の人生が本当に終わってしまう。あいつは本当に仕事に熱心で良い子なので、先生、どうか信じてあげてください。」
仕事の予定が大きく狂わされて
逮捕されたことで一番に迷惑がかかったのは
言うまでもなくこの社長さんだ。
それでも信じるという意志と
僕に対しても信じてあげて欲しいと言う想い
すごく胸が熱くなりました。
当然に僕も信じる側なので
これからも変わらずに一緒に信じていきましょう!
と約束した。
こんなにも自分を想ってくれる人が居ること
自分の居ないところでも支えようとしてくれている人が居ること
それを伝えたくて面会へ行ってきました。
そして
しっかりと本人へ伝えることができました。
また振り出しに戻ってしまったけど
また一から頑張れば良い。
一人じゃないってことを知れたのだから。
偉そうにも僕からも一言伝える。
理性よりも怒りが優ってしまったときは
自分の下の名前を10回胸の中で呼んでみると良い。
10回で足りなければ20回呼んでみると良い。
自分の声で呼んでたはずなのに
不思議と親であったり
兄弟であったり
大切な人の声に変わって聴こえてくる。
悪い環境に流されて怒りが襲ってきたら下の名前をたくさん呼ぶと良い。
大切な人の声が、顔が、浮かんで来て温かい気持ちになれるから。
そしたら全力でその悪い環境から逃げちゃえ!って。
果たしてこの先も僕が彼の担当を任せていただけるのかな。
先のことは分からないけど
彼ならきっと乗り越えてくれるでしょう。
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