日本人は一日に6〜8回のトイレ事情
簡易トイレが必要な理由
地震、台風、豪雨など、、、
日本各地で毎年発生する大規模災害
災害時に対する備えとして
水や食料の備蓄は増えて来たと思います。
実際に
防災講習会などのアンケートでは
-
数リットルの水を備蓄している
-
家族○人分の食べ物を○日分ストックしている
-
水や食料はローリングストックしている
などといった回答が多く見受けられます。
それくらいに当たり前になってきた
水や食料の備蓄環境
しかしながら
「トイレの備蓄」について尋ねてみると
ほとんどの方が簡易トイレは持っておらず。
稀に
「簡易トイレは買ってあります!」
という方が見えるのですが
その方に

簡易トイレで用を足したことはありますか?
と伺うと

いえ、使ったことはありません。
と回答され
簡易トイレで用を足したことがある方と出会ったことはありません。
それほどに
被災時での「トイレ事情」が浸透していないんですよね。
水が止まれば、トイレは使えません。
令和6年の能登半島地震による被災地の一つ
石川県珠洲市にあっては
実際に令和6年5月まで
ほとんどの地域で水が使えませんでした。
市街地から離れた遠方の地域では半年以上水が使えませんでした。
この令和の世にあって
半年近くも水が使えない現実があることを
あなたは想像していましたか?
生きるための水や食料というものは
発災直後から全国各地から集まります。
しかし
トイレは届きません。
能登半島地震では
使えなくなったトイレに
多くの被災者さんが用を足しました
道の駅のトイレなど公の施設のトイレは
あっという間に
便器が糞尿で溢れていました、、、
糞尿で溢れたトイレは放置され
それでも人は用を足さなければならないので
避難した先の小学校の花壇に穴を掘り
そこへ糞尿を出して行きました。
何度も言います。
水が止まればトイレは使えません。
様々なところへ放棄される糞尿は
悪臭を放ち
衛生環境は劣悪となります。
漂う悪臭に人々は便意を我慢するようになります。
女性にあっては
屋外という安全ではない環境で
用を足すこと自体にリスクがあります。
実際に
災害が発生し、ある程度の時間が経つにつれ
避難所周辺では性暴力が起こりやすくなることが知られています。
性暴力といっても様々な種類がありますが
これまでの被災地ではトイレなど人気の無い場所で
女性がレイプされる事件も発生しています。
被害に遭った女性の中には誰にも相談できず
泣き寝入りを余儀なくされた方も見えるでしょう。
能登半島地震の初動で
僕が珠洲市立飯田小学校の避難所へ寄付した物の中に
LED照明があります。
電気はすぐに復旧したので
夜間の屋外照明として活用していただきました。
トイレが使えないと
人は「便意の我慢」を選択します。
便意を我慢するということは
水分を摂ることを我慢します。
食事を摂ることを我慢します。
結果として
水分が摂れず栄養も摂れない避難生活が続きます。
被災地で活動する僕たちボランティア団体も
トイレが使えない環境での活動においては
復興支援がどれほどの重労働であっても
食べることを制限して便意を抑えるようにしています。
これは実際の被災地で用意されていた簡易トイレです。
便座の上にビニール袋がかけてあります。
この上に座るのでお尻に違和感を感じたまま排便します。
かといって
ビニール袋を便座の下に設定すると、、、
水も使えない環境下で
不特定多数の方が同じ便座を使うわけですから
衛生的なものではありません。
便意を我慢する環境は
身体に悪いのはもちろんのこと
多大なるストレスを抱えることになります。
被災地での最も深刻な問題は
水や食料ではなく
「トイレ問題」なのです。
この事実が世間一般に浸透していないから
簡易トイレや排泄物の処理剤の備えが進まない。
この記事を読んでくださったあなたはいかがですか?
簡易トイレや処理剤は備蓄していますか?
そして
簡易トイレや処理剤で用を足したことはありますか?
大規模な災害が発生すると
簡易トイレや処理剤は過度な購買欲により在庫がなくなり
不必要に高額となり
やがては手に入らなくなります。
平時である今
購入しておくべきです。
そして
平時である今こそ
一度で良いから使ってみてください。
何を買えば良いの?
では
簡易トイレや処理剤はどんなタイプのものがあるのでしょうか。
Google先生で「簡易トイレ」と
サクッと検索してみましょう!
たくさんの簡易トイレが挙がってくるでしょう。
簡易トイレのオススメ
コンパクトに折り畳むことができて
使わない時は場所を取らず収納できる簡易トイレ
しかも
便座の形や高さが
私たちが日常生活で使っている便座に近づけて作られているものがこれです。
災害時にトイレが重要なのは分かったと思います。
かといって
万が一、億が一の大規模災害のためだけに
使うかも分からない簡易トイレを購入しておいて
家のどこかへずっと収納しておくのは勿体ないですよね。
なので
僕がオススメするのはこちらの商品です。
これもコンパクトに収納ができます。
先ほどの商品と少し違うのは
日常でも使えるように作られていることです。
対荷重もしっかりとあるので
台座(踏み台)としても使えます
※ただ、日常生活で台座ってあまり使わないですよね(^-^;
こちらの商品の良いところは
収納ボックスとしての使い道があります。
常は収納ボックスとして家で使ったり
車の中の収納ケースとして使っていれば
災害時も持ち出しが楽になります。
また
この商品も先ほどの商品も
簡易トイレの脇にトイレットペーパーを置く場所が用意されているところも
良いポイントです。
それぞれに良いところがあるので
ご自身に合った商品を購入されると良いと思います。
最も大切なのは処理剤
簡易トイレが決まったら
忘れてはいけないのが処理剤です。
大便や小便の処理剤の購入を忘れないでくださいね。
簡易トイレがなくても
家が壊れずに残った方は
家にあるトイレを使えば良いわけです。
住み慣れた家のトイレを使うのが一番安心ですからね!
厚生労働省や日本消化器病学会の資料によると
日本人の一日における排便回数は
大便は、男女ともに一日1回
小便は、男性で平均5〜6回、女性で平均6〜8回
※女性は男性よりも膀胱が小さいことから排尿回数が多いようです。
まとめると
男性は一日に6.5回
女性は一日に8回
トイレを利用することになります。
あくまでも参考までに
被災後一週間安心してトイレを使う場合
男性なら45.5回分の処理剤を
女性なら56回分の処理剤の購入を検討してください。
ボランティアをしていての予備知識ですが
自分が普段何回トイレへ行くかをカウントしておくのも良いと思います。
万が一に被災した後
平時の頃の自分の便意回数と同じくらいトイレへ行けていれば
トイレ環境が整っていることが実感としてわかります。
現在販売されているトイレの処理剤は
使用期限が15年と長く保管が可能です。
一度買っておけば
15年は買い替える必要がありません
今一度
被災時のトイレ問題を
ご自身やご家族で考えていただければ幸いです
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